光脱毛と医療レーザー脱毛の違いは「レーザーの波長の長さ」

医療レーザー脱毛と光脱毛(フラッシュ脱毛)では、脱毛機(器)から照射されるレーザーの波長が異なります

毛のメラニン色素に反応して広範囲に優しく作用する光脱毛に対し、医療レーザー脱毛は毛の根元にある毛乳頭に集中的に照射します。毛を生やす元となる組織が破壊されているので次から毛が生えてくることはありません。このため、1回あたりの脱毛効果は医療脱毛のほうが高くなります

脱毛サロンで行う施術や家庭用脱毛器で行う光脱毛は、あくまで除毛や抑毛を目的としていて、正確にいうと永久脱毛ではありません。しかし、メリットがないわけではなく、だんだんと毛量を減らすことにより自己処理の回数が減り、目立ちにくい毛質になることが期待できます。

また、施術による痛みは医療脱毛より光脱毛のほうが生じにくく、料金も比較的安価に設定されているのも魅力です。

2つの脱毛方法の効果の違いがわかったところで、次からは光脱毛の種類と特徴、医療レーザー脱毛の特徴をみていきましょう。

光脱毛(フラッシュ脱毛)は方式によって効果もさまざま

光脱毛のいくつかの種類のなかでも、即効性の高いものからゆっくりと効果が出てくるものまでさまざま。少しでも永久脱毛の効果に近づけたいなら、高い効果が期待できるものを選ぶことが必要です。

◇光脱毛のメリット

脱毛サロンでは、光脱毛を使用しているエステがほとんどです。光脱毛は、細かく分けるとIPL式・SSC式・SHR式などがあり、サロンによって導入している方式やマシンが違います。光脱毛のメリットは、肌に優しく脱毛ができる点。医療レーザー脱毛に比べて、照射するライトの威力が弱いため、肌が弱い方でも安心して脱毛を始められます。

◇美容脱毛のデメリット

フラッシュ脱毛のデメリットは、脱毛完了までに時間がかかる点。照射するライトの威力が弱い分、ライトを繰り返し照射する必要があります。

◇光脱毛の種類
◆VIOラインなど毛の濃い部位にぴったりのIPL脱毛

IPL脱毛は、メラニン色素に反応する光を当て、毛根の毛乳頭に熱を加えてダメージを与えます。さまざまな光を照射するのが特徴的な方式で、これにより真皮や表皮のスキンケア・および美肌効果も期待できるといわれています。

輪ゴムでパチンと弾かれたような痛みを伴いますが、我慢できないほどの痛みではないと感じる人が多いようです。

毛の黒色に反応する光なので、濃い毛の脱毛に効果的です。ムダ毛が濃いと感じている方や、VIOやワキの脱毛を重視している方におすすめです。ただし、色素の薄い産毛などには効果が薄く、日焼けやほくろのある場所には施術できません

サロンでは肌がやけどしないように冷却ジェルを塗ってから施術するのが通常ですが、最新の脱毛機ではジェルが必要ないものもあります。

一般的に施術のペースは1〜2か月に1回ほど。脱毛効果を実感するには、1年程度かかる点も覚えておきましょう。

【こんな人にオススメ!】 多少の痛みは我慢でき、濃いムダ毛を早く処理したい人

◆痛みが少なく、産毛の脱毛にぴったりなSSC脱毛

SSC脱毛の特徴は何といってもお肌へのダメージや痛みが少ないこと。

肌に光に反応して抑毛効果を発揮するジェルを塗布し、その上から光を照射するため、肌への刺激をジェルが保護してくれます。

毛の太さに関係なく脱毛効果を得られ、産毛などの細い毛にも脱毛効果を期待できます。

このため、肌への負担が気になる方や痛みに弱い方、IPL脱毛では効果の得にくい背中の産毛などを脱毛したい方にオススメです。

ジェルには抑毛効果に加えて美容効果も期待できる点もメリットですが、脱毛の即効性はなく、完了までには2年程度の期間をかけて12~18回の施術が必要です。

【こんな人にオススメ!】時間がかかってもいいので、なるべく痛みを少なくしたい人

◆日焼け肌や地黒肌ならSHR脱毛

IPL脱毛やSSC脱毛に比べて、今最も普及している光脱毛の新しい方式がSHR脱毛です。ムダ毛のメラニン色素にダメージを与えるのではなく、発毛を促す働きを持つバルジ領域にやわらかく弱い波長の光を照射することで脱毛します。毛周期に関係なく施術を受けられる点がこれまでの光脱毛と大きく異なります。

「蓄熱式」とも呼ばれ、一部で話題になっている「ルミクス脱毛」も、SHR方式を採用した脱毛機の名前が由来となっています。

光の出力が弱いので痛みを感じにくく、メラニン色素に反応しないため、日焼け肌やほくろのある部位、産毛にも効果が期待できる点が注目されています。一方で、太い毛に対しては効果が効きにくいようです。

【こんな人にオススメ!】 短期間での脱毛を希望する人、痛みが少ない脱毛を希望する人、日焼けした肌の方や、ほくろの毛が気になる人

クリニックで行う医療レーザー脱毛の特徴とメリットとは?

医療レーザー脱毛は医療機関により医療従事者が施術する脱毛で、医療行為に該当します(ただし、保険外の自費診療)。いわゆる永久脱毛を受けられるのはクリニックの永久脱毛だけです。医療のプロにより施術を受けられるため、一人ひとりを診察した上で対応を行ってくれるのも安心です。

◇医療脱毛のメリット

レーザー脱毛のメリットは、早く効率よく脱毛を完了させることができる点です。光脱毛で脱毛を完了させるまでに、およそ18回(3年程度)かかるのに対して、レーザー脱毛ならおよそ3~6回(半年~1年程度)で完了するケースが多いです。

脱毛は他の美容医療施術と比べればリスクが少ない治療ですが、脱毛後に肌の赤みなどの肌トラブルが起きるリスクはゼロではありません。その点、医療脱毛クリニックでは医師が常駐しているので、その場で診察し適切な薬を処方してもらえます。

◇医療脱毛のデメリット

レーザー脱毛のデメリットは痛みが強いところです。光脱毛よりも強い出力のレーザーを使用するため、脱毛時に強い痛みを感じ、人によっては途中で脱毛を止めてしまうことも。しかし医療脱毛で使うマシンも少ない痛みでより快適に脱毛できるようにどんどん進化しています。それでも痛みが気になる場合は、麻酔クリームの処方が可能なので相談してみるのもよいでしょう。

【こんな人にオススメ!】 ・料金が割高でも、脱毛効果を優先したい人 ・脱毛完了までの期間を短くしたい人 ・サロンの脱毛に納得できなかった人

光脱毛と医療レーザー脱毛ではどちらがお得?

ここまで、光脱毛と医療レーザー脱毛の特徴を見てきましたが、どちらを方法がお得なのでしょうか?費用と完了までにかかる時間で比較してみました。

◇費用

光脱毛の料金の平均を見ると、全身脱毛で1回16,000円程度。脱毛完了までの総額は20万~30万円程度となっています。脱毛が初めての方や10代の方は、高額な医療レーザー脱毛に手を出す前に、まずは安価なエステ脱毛を試してみるというのもひとつの手です。

医療レーザー脱毛は1回の施術で高い脱毛効果が見込める反面、料金も高額です。顔やVIOも含めた全身フル脱毛で1回あたり6万円前後かかり、脱毛完了までの総額は36万円ほどになります。

◇脱毛完了までの期間

光脱毛を始めてから効果を実感できるまでに、およそ3ヶ月~半年程度かかるとされています。完了するまでには18回程度(約3年)通い続ける必要があります。脇や脚、VIOなどの濃く太い毛ほど、脱毛効果を目で見て実感しやすい反面、顔や背中などの産毛が密集して生えている部位は、18回以上脱毛に通う人も少なくありません。

医療レーザー脱毛は効果を実感できるまでに、およそ3~6回(半年~1年程度)通う必要があります。一度脱毛を完了したら、毛がほとんど生えなくなる人が多いです。お手入れできない箇所は特になく、幅広いムダ毛に対応しています。永久脱毛効果を得るための回数は個人差があり、一般的には5回程度はかかるといわれています。

費用や要望に応じて、自分に合ったサロン選びを!

光脱毛で使われているライトは、レーザーに比べると効果が低く、脱毛効果に重きを置くならば医療レーザー脱毛をオススメします。

一方、完全な永久脱毛効果はありませんが、光脱毛には痛みが少なかったり、かかる費用が安かったりといったメリットもあります。医療脱毛よりも頻繁に照射できるので、だんだんと毛の量が減って永久脱毛に近い効果を得ることもできます。

脱毛にかけられる時間や費用、自分の毛の量や太さを考えて、自分に合っている方法を選んでくださいね。

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